【二子玉川駅周辺を歩いてみた】時代とともに発展する近代と自然が共存する街

【二子玉川駅周辺を歩いてみた】時代とともに発展する近代と自然が共存する街

東京都
KEN
2020.10.13 2021.07.13
FUTAKO-TAMAGAWA

東京都世田谷区南側の街・二子玉川
北側の丘陵、そして南側の多摩川に囲まれた二子玉川駅周辺のショッピングエリアは、昔からニコタマの愛称で親しまれています。
今でこそ世田谷を代表するスタイリッシュな市街地という印象が強いですが、実はもともと風光明媚な景勝地という全く違う顔をもっていたのです。

今回はそんな二子玉川駅の周りを歩いてみましょう。

多摩川にせり出したターミナル駅と西口エリア

二子玉川ならではのアクセス事情

東急電鉄の田園都市線と大井町線のターミナル駅である二子玉川駅
上り方面は渋谷駅、大井町駅、そして下り方面は中央林間駅を結び、またその2線の分岐点となっている事もあり平日から賑わいが絶えません。
特に渋谷駅までは東急田園都市線(最短11分)と東急バスでそれぞれ結ばれていて、都心へのアクセスに非常に優れています。

一方、世田谷区内には都心から西へ放射状に伸びる路線は東急を含めていくつかあるものの、南北に移動できる鉄道網はほぼありません。
そのためバス路線も多く、成城学園前駅方面や多摩川駅方面へ伸びる路線が、南北のアクセスを担っているのも特徴です。
さらに世田谷区という地域の特性からか、車で来る人も多く、それを見越してか大抵のショッピングエリアに駐車場が用意されているのが嬉しいところ。

国道246号線や環状8号線(環八)といった主要道路からも容易にアクセスできる場所にあり、人にもクルマにもフレンドリーな街なのです。

東京と神奈川を結ぶ歴史的橋梁 二子橋

近くには東京都世田谷区と神奈川県川崎市との間に流れる一級河川・多摩川があり、駅のホームは半分ほど河川敷上にせり出した末に鉄道橋・多摩川橋梁にそのまま繋がります。

写真手前の道路橋は旧国道246号線(大山街道)の二子橋。田園都市線と並行して、川崎市とつながっています。
かつては併用軌道と呼ばれる鉄道と自動車が共用していた橋で、東急の電車が自動車とともに二子橋を渡っていました。
街の開発が進むと東急は専用橋梁を走ることとなり、今となってはそのような痕跡はまったく残っていませんが、車とともに東急の大型ステンレス車両が走る姿は圧巻だったことでしょう。

二子橋の橋桁

そんな二子橋をくぐり、ふと橋桁の真下から見上げてみると…なんと中央部に不自然なはしご状の補強を発見!
その幅はだいたい線路幅と一致するようで、車と路面電車がよく橋を共用していた昭和の東京の光景がリアルに目前に浮かぶようです。
塗装の状態が綺麗なため、一見そこまで古い橋には見えませんが、ボルトではなくリベットで接合してるなど古い工法が散見され、完成から約100年という歴史を感じさせます。

ニコタマの発展を支えてきたショッピングセンターと商店街

玉川高島屋S.C
さて、二子玉川駅の西口前に戻ってみると、玉川高島屋S.Cの南館が視界に飛び込んできます。
同店が開店した1960年代はニコタマが再開発される遥か前ですが、そのタイミングは東急線が二子橋(地上ホーム)から現在の多摩川橋梁(高架ホーム)に移築された時期とほぼ一致します。
この玉川高島屋S.Cは同百貨店としては初の郊外店でしたが、二子玉川駅が東急のターミナル駅として本格的に整備された頃から世田谷区最大の百貨店として長く愛されています。
商品のラインナップはアッパーミドル層向けのものを基本として、こちらの南館は比較的カジュアルな専門店(テナント)やレストランが充実しています。
玉川高島屋S.C 本館裏側

こちらは渡り廊下で接続されている本館です。
同店の本流である直営店舗はもちろん、屋上庭園、そして東京23区の駅前百貨店としては珍しく大型立体駐車場が完備されているだけでなく、専用のタクシー乗り場まで併設されているのです。
これは流石、世田谷区内の移動事情を知り尽くしている同店だけのことはありますね。

二子玉川商店街

高島屋の2つのビルの間を西に歩いてみましょう。頭上の国道246号線を見上げながら二子玉川商店街に差し掛かりましたが、それまでのスタイリッシュな雰囲気がガラリと切り替わるのを肌で感じとることができます。

そして出現したのは、どこかホッとするような庶民的な商店街。
居酒屋、ダイニングバー、ラーメン店、病院、カフェなどが地域住民に親しまれながら根付いているようです。
ニコタマが再開発される遥か前から続いている商店街ですが、中にはいつでも行列が絶えない有名店・鮎ラーメンもあり、こちらを目的に区外から訪れる人も少なくないようです。

二子玉川商店街

近隣はマンションや戸建住宅が高密度で林立する住宅街ですが、もし住むことになれば衣・食・住の面でとても便利なニコタマライフが約束されるでしょう。何せ、渋谷駅までもわずか11分。もちろん家賃はお高いようですが…

再開発で大変貌!東口の二子玉川ライズと高層マンション群

二子玉川ライズ
かつてニコタマは、江戸時代より大山街道(旧国道246号線)の宿場と多摩川の渡し舟が集まる街でした。
都心から日帰りで訪れることのできる景勝地として名を馳せていましたが、その後二子玉川駅ができてからは東側に二子玉川園(遊園地)もオープンし、特に週末は大勢の行楽客たちで大層な賑わを見せていたそうです。
しかし、1960年代に二子玉川駅が移築され、西口に玉川高島屋S.Cがオープンすると、東口はその賑わいに徐々に押されていきました。やがて二子玉川園は閉園し、更にバブル崩壊が追い討ちを掛け、特に東口に残った商店街は長らく活気がない状況が続きました。
この状況を打破するべく、2000年代に東急不動産によって駅前の再開発プロジェクトが手掛けられ、それに伴って東口に誕生した新しい街・二子玉川ライズです。

二子玉川ライズ

二子玉川駅の改札出口に直結しているライズショッピングセンター。
駅ビルとなっているこちらのエリアはガラス張りの屋根に覆われた全天候型の構造のため、天候を気にせずショッピングを楽しむことができます。
中央の自由通路は格好の待ち合わせ場所であるだけでなく、週末はよくコンサート等のイベントが開かれており、常に活気に満ちている印象です。

二子玉川ライズ

ライズショッピングセンターをそのまま東側に進んでみましょう。
こちらは低層の建物同士が対を成したモダンな構造で、頭上に広がる空とあいまって東京23区とは思えない開放感が特徴的です。

入居施設は109シネマズの他、ファッション、レストラン、雑貨、食料品、その他サービスといった感じで全て揃っていますが、その中でも是非訪れてみたいのが蔦屋家電。ウッド調の落ち着いた店内に陳列された個性的な本はもちろんのこと、まるでセレクトショップのように世界中から集められた珍しい家電にたちまち心奪われる事でしょう。

二子玉川の高層マンション

そして、更に進むと再開発で新たに誕生したタワーマンションが見えてきます。
これらの高層マンションは、時を同じくして建てられた楽天本社ビルとともにニコタマの新たなランドマークとなりました。

豊かな緑を満喫できる、東西2つの都市公園

二子玉川公園

更に東へと抜けると、やがて二子玉川公園に差し掛かります。
ここはかつて1985年まで二子玉川園(遊園地)があった場所ですが、今では日本庭園や草広場、児童向けの遊び場、眺望広場など全世代が楽しめる憩いの場となっています。

眺望広場から望むタワーマンション群。公園の中央にはスターバックスがあるのが嬉しいところですが、風光明媚な多摩川の眺めを楽しめることもあり、特に休日は大人気のためくれぐれもお早めに。

兵庫島公園

ここで再び駅の西側へ足を戻しますが、最後にご紹介したいのがこちらの兵庫島公園
多摩川の河川敷にある親水公園で、二子玉川駅の西口から5分ほど歩き、東急の多摩川橋梁や旧国道246号線の二子橋のすぐ西側に位置しています。
遊具はないものの小川、ひょうたん池や森が整備されており、水遊びや釣りに訪れる方が絶えません。

芝生広場ではたこ揚げやフリスビーも楽しめ、なにかと狭小な都内の公園のイメージを良い意味で裏切る人気スポットとなっています。
ショッピングエリアでの買い物がひと段落したら、カフェもいいですがこちらまで足を伸ばしてレジャーシートを広げてみてもいいかも?

まとめ

駅前の再開発とライズの誕生をきっかけに、世田谷のおしゃれな街として再注目されつつあるニコタマ。
駅前の充実したショッピングエリアと、それを東西から挟み込む形で整備された都市型自然公園は、かつて多摩橋梁と多摩川の自然に囲まれていたその街のアイデンティティが現代まで大切に受け継がれた形なのかもしれません。

江戸時代から姿を変えながらも、時代とともに世田谷内外の人々から愛されてきた「おしゃれだけど心地いい」ニコタマを、一度ふらりと訪れてみませんか。

KEN

1983年生まれ、東京都町田市出身。現在は妻・息子と3人で東京都で何事もなく平和に暮らしている。
子どもの頃からの乗り物好きが高じて機械工学を学び、某エレクトロニクス企業のエンジニアとして品質保証に携わる。
趣味はクルマ、オートバイ、音楽作成、鍵盤楽器、機械いじりのほか、乗り物全般を見たり乗ったりすることが好き。
元々は飛行機とクルマが大好きだったが、最近は息子の影響で興味のターゲットが鉄道にロックオンされつつある。推し鉄は小田急。
音楽はB'z、Do As Infinityの他、ハウスやヒップホップ、ユーロビート等も好む。映画はアクションの他アニメーションも好きで、特に新開誠監督の作品には目がない。

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