常盤平駅 ―令和から昭和へ、タイムスリップを体験できる街―

常盤平駅 ―令和から昭和へ、タイムスリップを体験できる街―

千葉県
2023.12.13 2023.12.13
TOKIWADAIRA

千葉県北西部を代表する行政区としての名高い松戸市。都心からのアクセスも良く、当サイトでも取り上げることの多いのですが、その中でもずっと気になっていた駅のひとつ、それがこの常盤平駅です。
筆者がファンでもある新京成線の駅で、以前取り上げた八柱駅の隣駅でもあります。
一見平凡な住宅街ですが、トレンドにもなったあるものがリアルで体験できたりと・・・!常盤平に秘められた魅力をお伝えします。

便利が集まる、新京成ならではの駅

常盤平駅構内
常盤平駅 改札口
駅構内の様子
改札口
駅舎内のお店
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まずは駅構内の様子から。
橋上駅舎に改札が1箇所。そこを抜けるとセブンイレブンやカフェなど、新京成線の駅ではよく見られる設備となっています。単独駅などでは券売機と改札のみになるケースが多いのですが、ちょっとした痒いところに手が届くサービスが大変ありがたく、新京成の魅力のひとつだと感じます。

常盤平駅ホーム

ホームは1面2線のシンプルな構造ですが、停車位置が双方向前寄りにズレるようになっており、後部寄りに柵が設けられています。

駅前

南口 全景
駅の入口
駅前ロータリーの時計台
バス停
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駅の出入口は南口、北口の2方向。とくに賑わいを見せるのは改札出て右手側の南口。
階段を下るとすぐロータリーと、その中央には立派な時計台がお目見えします。
駅舎はまたこちらも新京成線でよく見られる複合型構造。当駅は商店の他、上層部がマンションとなっています。
バス停からは松戸新京成バスの他、成田空港へのリムジンバスも出ており、空港アクセスにおいても利便性が高いようです。

ロータリーを出てすぐの交差点
さくら通り
けやき通り
ゆりのき通り
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ロータリーを出るとすぐ交差点に差し掛かります。当駅周辺の道路はけやき通りゆりのき通りなどそれぞれ樹木の名前がつけられますが、中でも印象的なのがロータリーから交差点左右に伸びるさくら通り。八柱駅から五香駅付近まで新京成線に沿って伸びており、その名の通り沿道には桜の木が植えられ、春になると満開の桜が咲き乱れます。またその美しさから日本の道100選にも指定されています。

一方のエントランスである北口は、目立つ商店などはないものの、駅に直結するような形でテニススクールの屋内コートが建ちます。こちらも出てすぐに松戸新京成バスのバス停があり、JR常磐線馬橋駅方面への路線が設定されています。

少し進むと駅前の立体駐輪場と、すぐ側ではセブンイレブンの新店舗が工事の真っ最中でした。

住宅街に集まる潤沢な商業施設

団地を中心とした住宅街ということもあってか、当駅周辺はスーパーが多く集まります。

南口を出てすぐにあるトップパルケ

ロータリーとさくら通りに面する位置に建つセブンタウン常盤平。スーパーの入居はなく、雑貨店や飲食店がメインとなっています。

セブンタウンからさくら通りを挟んで向かい側には、周辺最大規模となるであろう西友ヤマダ電機セリア(100円ショップ)も入り、立体駐車場も完備しています。

業務スーパー
業務スーパー
ビッグ・エー
ビッグ・エー
アコレ
アコレ

その他住宅街の一角にスーパーも点在し、住宅街の需要に応えています。

おっ母さん食品館
おっ母さん食品館
さいてって(JAとうかつ中央ファーマーズマーケット)
さいてって(JAとうかつ中央ファーマーズマーケット)

一方の北口側は、駅から少し離れて千葉県道51号線(市川柏線)沿いに斜向いにおっ母さん食品館さいてってが並びます。

またこちらは北口の駅前で工事をしておりますが、どうやらOKストアの新店舗が建設中とのことです。

アクティブスポットが並ぶ駅前のみどころ

南口を出てすぐ右へ進んでいくと見えてくるのがときわ平ボウリングセンター。1973年創業のボウリング場で、長きに渡って常盤平の娯楽を担ってきたアミューズメントスポット。レトロな雰囲気を出しつつ、創業から50年経った今でも元気に営業しています。

ボウリングセンターの脇の通りは常盤平駅前商店会となっており、ボウリングセンターの建物も含めてこちらも懐かしさがあります。

一方の北口側も、前述の通り駅に直結する形でダンロップテニススクールが併設。

入口も北口の階段手前に設置されており、なんと駅から中の様子を見ることもできます。

たちまち歩けば懐かしい!レトロな街並みが残る常盤平団地

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一帯のほとんどを住宅が占める常盤平駅ですが、それを象徴するものと言えばやはり駅の南側に広がる常盤平団地ではないでしょうか。周辺のおよそ170ヘクタールの敷地からなる大規模団地で、東側のエリアは隣駅の五香駅付近にまで及びます。
昭和30年代より東京近郊の住宅不足緩和を目的に宅地開発され、以降60年もの間この街を代表する住宅として君臨。ちなみにこの「常盤平」の地名も、当団地の開発時の公募によって決められたもので、駅名もそれに合わせて改名(旧駅名:金ケ作駅)されたのだそうです。
建物も建て替えなどはされておらず、当時の面影を残すものが多いので、そのせいか街全体がどこか懐かしさを感じますね。

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そんな雰囲気を一気に味わえるのが、団地内のほぼ中央にある常盤平中央商店会。団地内のショッピングセンターのような位置づけとでしょうか。レトロさ満載な理容店や、今風なパン屋さんなどが並びますが、特に目を引いた通り沿いのお弁当屋さんとファミコンショップでしょうか・・・?お店の前に置かれた、古びたガチャガチャがとてもユニークな味わいを演出していました。

また商店会以外にも、風情ある喫茶店やクリーニング店などがあり、歩くとたちまちタイムスリップをしたかのような感覚を味わいました。とくに昨今昭和レトロブームということもあって、好きな人はぜひチェックしてみてほしいですね。

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また余談ですが、当駅からもほど近い松戸中央博物館では、1962年当時の常盤平団地を再現したモデルルームが展示されており、より深く昭和の暮らしを体験することができますので、併せて見るとさらに楽しめることでしょう。

まとめ

日本の古き良き時代風景を色濃く残す街・常盤平。日本の高度経済成長期から、長い昭和の時代、平成、そして令和と、街並みは大きく形を変えることはなかったものの、日本の発展に大きく寄与したことは間違いないでしょう。
一方で時が流れるとともに、老朽化の波が押し寄せることもまた事実で、この先常盤平団地と周辺の街がどう進化していくのか、それもまた気になるところです。

再開発などで未来を創る価値もあれば、街の歴史を象る価値ももちろんあるわけで
たとえ対なものであっても、その場所で見つけた価値をこれからも伝え続けていきたいと思います。

 

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