王子駅周辺 ー都会に溢れる緑と、渋沢栄一が愛した街ー

王子駅周辺 ー都会に溢れる緑と、渋沢栄一が愛した街ー

東京都
2022.06.11 2022.06.11
OJI

東京23区の中で板橋区、足立区と並んで北側位置する北区。埼玉県との県境にあり、その玄関口として名高い赤羽があるのが北区・・・ですが、今回ご紹介するのは、北区の中心で区役所の最寄り駅でもある王子駅。埼玉方面へ向かうJR各線と、北へ向かう新幹線が通りますが、当駅に停車するのは京浜東北線と、地下鉄・東京メトロ南北線。そしてJRのガード下をくぐるように走る都電荒川線(東京さくらトラム)
東京の中心部からは少し離れるものの、駅前は都心らしい賑やかさと喧騒の中にある雰囲気・・・ではありますが、いざ周辺を歩いてみると、そこには都会らしからぬ緑とせせらぎのある自然溢れる空間も?そしてここ王子は今の日本経済において欠かすことのできないアノ著名人縁の地でもあるのです。そんな由緒と癒やしを感じられる王子の街を見ていきましょう。

都会と憩い、情緒あふれる駅周辺

王子駅北口

まずは駅前で最も栄えている北口。バスロータリーを有し、都営バス(北千住駅、足立区方面)と国際興業バス(赤羽駅、板橋方面)がおもに発着。ロータリーの他に駅前を通る明治通り(西新井駅、池袋駅方面)にもバス停があります。
新幹線の高架下に駅舎が構えられ、東西に行き来できるような構造。南北線のホームはロータリーと北本通りの地下にあります。

王子駅親水公園口

北口改札の西側は親水公園口と称され、賑やかな東側と打って変わって路地には飲み屋が並び、正面の遊歩道は自然豊かな渓流と緑道が印象的な音無親水公園へと通じています。

王子駅中央口

京浜東北線の田端駅寄りの改札となる中央口。北口の明治通りを挟んで反対側に位置し、都電荒川線の停留場と飛鳥山公園へはこちらが最寄りです。都電荒川線は当駅〜飛鳥山停留場間は数あるうちの路面走行区間で、都内で唯一残された路面電車としてみどころのひとつに。またガード下西側を出ると、飛鳥山公園の台地を登る飛鳥山公園モノレール(アスカルゴ)の乗り場があります。

駅周辺の商業施設はサクッと済ませる?

サンスクエア

王子駅前でお買い物ができる商業施設は、東側に集中しています。その中でも特に目立つのが、都電の停留場すぐ横にあるサンスクエア。ボーリングをはじめとしたスポーツ施設が中心となる複合型施設で、生活系の店舗では東武ストア(スーパー)とココカラファイン(ドラッグストア)、キャンドゥ(100円ショップ)などが入ります。

ヨークフーズ王子店

明治通りを北側に進んだ場所にはヨークマート王子店

王子駅周辺のまいばすけっと

また駅周辺はどういうわけか、まいばすけっとが4店舗点在。親水公園のすぐ近くにある王子駅北口店(左上)、北本通り沿いにある王子北本通り店(右上)、親水公園口から北へ外れた権現坂付近にある王子本町1丁目店(左下)、柳田公園の前にある王子店(右下)。となっています。いずれも0時までの営業となっています。

渋沢栄一が愛した飛鳥山

飛鳥山公園

王子駅周辺を巡る上で避けて通れない(通ってはならない)みどころのひとつといえば、やはりこの飛鳥山公園73,000㎡にも及ぶ広い園内は、都内でも桜の名所のひとつともなっており、江戸時代に第8代将軍・徳川吉宗が享保の改革の一環として整備・造成を行った公園としても知られています。

旧渋沢庭園

さらにこの飛鳥山に縁のある偉人として有名なのが、明治・大正時代に活躍し「日本資本主義の父」と称された大実業家・渋沢栄一。園内の南東側は渋沢栄一が別荘(のちに本邸)を構えた地であり、晩年を過ごした地でもあります。実際の旧渋沢家邸宅は東京大空襲により消失してしまいましたが、庭園だった場所が旧渋沢庭園として一般開放され、庭園内にある建造物・晩香廬(ばんこうろ)青淵文庫(せいえんぶんこ)が遺されており、国の重要文化財として指定されています。
渋沢栄一がなぜこの飛鳥山に邸宅を建てたか、それはここ王子に、自身が設立に尽力した日本初の洋紙会社「抄紙会社」(のちの王子製紙、王子ホールディングス)の工場を置きましたが、その工場を眼下に見守るため、この飛鳥山に邸を建てたと言われています。

渋沢史料館/北区飛鳥山博物館/紙の博物館

また園内の南東側端、渋沢庭園横に渋沢栄一の生涯と功績を展示する渋沢史料館。そのお隣には周辺の郷土資料を取り扱う北区飛鳥山博物館。さらにその隣に紙の博物館と3つの博物館が並びます。

飛鳥山公園の遊具広場

園のちょうど中心に当たる位置に、児童向けの遊具広場があります。まるでお城を模した遊具は幼児から小学生まで大人気の様子。とくに面白かったのはすべり台の柱に置かれた象のオブジェ。象がすべり台を支えるように置かれる様がとてもユニーク。また敷地内横には都電で活躍した6000形車両と往年の名蒸気機関車・D51形が保存・公開されています。

都会の中に緑あふれる王子の自然

音無親水公園

東京23区内の都会にありながらも、どこか閑静な雰囲気のある北区。なかでも王子界隈は、緑あふれる自然を満喫できるスポットが点在。
駅の西側、親水公園口の目の前は音無親水公園となっており、園内を東西に流れる渓流に沿って桜並木の遊歩道が伸びます。この渓流は元々石神井川の一部でしたが、川の汚染や洪水被害の防止と、かつての渓流を取り戻す目的で整備されました。また全国にある都市公園の代表格のひとつとして、日本の都市公園100選にも選ばれています。

飛鳥の小径

こちらは飛鳥山の山裾と線路に沿って伸びる飛鳥の小径(こみち)。王子駅中央口のそばから南は北中里駅付近まで伸びており、沿道には約1300株もの紫陽花が植えられ、名所としても知られています。

名主の滝公園

親水公園口を右手に出て、商店街を越えひたすら歩いていくと、右手に木々に覆われた門が見えてきます。一見お寺と間違えそうですが、こちらは名主(なぬし)の滝公園。江戸時代にここ旧王子村の名主が開いたことらこの名が用いられ、明治時代に庭園として整備されました。
園内は都心部にある公園とは思えないほど緑に囲まれ、奥に庭園内でも唯一稼働している男滝があります。

王子周辺は武蔵野台地の突端で、かつては滝が多く「王子七滝」と呼ばれる7つの滝がありました。このうち現存するのはここ名主の滝だけだそうです。東京都心では珍しい滝のせせらぎに心癒されるのもいいですね。

王子駅前のシンボル 北とぴあ

北とぴあ

王子駅周辺のみどころ、最後にご紹介するのは、駅の北側に一際高くそびえる一棟のビル。こちらは北とぴあ(ほくとぴあ)という北区の施設で、ホールをはじめ研修室やトレーニングルームなど各種施設を備えた複合文化施設となっています。

北とぴあ展望ロビーからの眺め

特に注目したいのが、最上階の17階フロアにある展望フロア。入場無料で誰でも利用することができ、王子駅周辺の眺望を楽しむことができます。見られるのは西側以外の3方向となりますが、南側にスカイツリー、東側には荒川や隅田川を望みます。北側は東十条駅、赤羽駅方向を走るJRの線路がよく見え、高架上を走る新幹線が見られる鉄道ビュースポットとしても有名です。日暮里駅の鉄道ビューも良いですが、新幹線を見たいならこちらがおすすめです!

まとめ

東京23区内にありながらも、JRや地下鉄の他に路面電車も乗り入れ、都会の様相を見せつつ自然あふれるスポットも満載。さらにはあの日本の大実業家・渋沢栄一が余生を過ごした地ということで、歴史から景観、風情まで、ここ王子は様々なポテンシャルが有り余りすぎる街でした。過去に数回は訪れたことはあったのですが、ここまでじっくり周ったことがなかったので、私自身も多すぎる発見に久しぶりに心が躍りました(笑)もしかするとまだ周りきれてないのではないか・・・と少し不安な気もするので、もう少し掘り下げて、また新しい発見があったら随時お知らせしていきたいと思います。

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