日暮里駅周辺 ー東西で異なる文化が形成される街ー

日暮里駅周辺 ー東西で異なる文化が形成される街ー

東京都
2022.05.28 2022.07.15
NIPPORI

東京都荒川区は、その名の通り荒川があるのかと思いきや、区に面しているのは荒川ではなく隅田川。そんなちょっぴり不可解な荒川区の最南端にあるのが、今回ご紹介する日暮里駅。JRは山手線京浜東北線常磐線が停車し、京成本線はスカイライナーも停車する主要駅。日暮里・舎人ライナーは当駅を起終点とすることから、ターミナル駅として機能しています。そんな日暮里駅ですが、駅前に高層マンションが建つ都会的なイメージかと思いきや、その反対西側は寺町と閑静な住宅街。その奥では何やら面白そうなスポットが・・・?何かとメリハリがありそうな日暮里の街。早速巡っていきたいと思います。

高層マンションと寺町が囲う駅周辺

日暮里駅西口

日暮里駅はJRが3線停車するということで、構内はわりかし広めの敷地を有しますが、大きく分けると改札口は北と南の2方向へ分かれ、中でも一番大きな北改札を抜けるとさらに3方向に分かれます。
改札を出て左側はモダンな造りが印象的な西口。緩やかな坂道と目の前にある階段を登ると広大な谷中霊園の敷地となります。谷中銀座や夕焼けだんだんへは西口を利用するとよいでしょう。
一方の京成側の出口はJRの北口となり、特に目立つものはありませんが、JRの跨線橋・下御隠殿橋と繋がっています。

日暮里駅東口

北口のすぐそばに階段がありますが、下っていくと駅前で最も栄える東口へと出ます。日暮里・舎人ライナーの駅舎はこちらにあり、連絡通路で接続しています。西口ののどかな雰囲気とは対象的に、駅前には高層マンションがそびえ立ち、商店なども圧倒的に多く並びます。また駅前のロータリーも東口が唯一となり、都営バスの路線が発着しています。ロータリーを越えてさらに東へ進むと、日暮里の名所のひとつ・繊維街へと続きます。

日暮里駅南改札

こちらはもう一方の改札口・南改札は上野駅側にあります。日暮里・舎人ライナーの駅からは少し離れますが、JRと京成の乗換は可能です。こちらも跨線橋の上に駅舎があるので、東西双方向に出ることができます。

駅ナカと駅前のスーパー

エキュート日暮里

JR日暮里駅は改札内にエキュート日暮里があります。スカイライナーで成田空港へ向かう際、ちょっと腹ごしらえにお惣菜やお弁当を買いたいな〜というときにとても便利な存在であること間違いないでしょう。

また改札外のスーパーマーケットは、駅前の高層マンション・ステーションガーデンタワーの1階部分にマルマンストア日暮里店が入ります。

マルマンストアをさらに進み、西日暮里二丁目交差点を直進したところにはまいばすけっと西日暮里2丁目店

その他ライフやいなげやなどのスーパーもありますが、少し離れた位置にあるので、駅前でサクッとお買い物できるのはこの3店舗となります。

鉄道ビュースポットの聖地 下御隠殿橋

北側の駅舎とつながる下御隠殿橋(しもごいんでんばし)は、この下を通るJR各線と、上野駅地下から地上に出てくる新幹線が見えることから、トレインミュージアムと呼ばれるスポット。1日に20種類・約2,500本もの電車が行き交う、鉄道ファンのみならず小さいお子さんにも人気のスポットとなっています。

古き良き東京の懐かしき風景 谷中銀座

日暮里駅周辺のみどころのひとつといえば、やはりここは外すことはできません。谷中銀座は戦後の1950年代から続く老舗商店街で、昭和の東京にあった懐かしいレトロな雰囲気を味わえることから、観光スポットとしても有名な商店街です。

商店街にはおよそ60もの店舗が並んでおり、食べ歩きができるお惣菜屋さんなどの飲食店、はたまたおしゃれなアクセサリーを売ってるお店などもありました。また日暮里駅から歩いていくと、谷中銀座入口の手前に夕焼けだんだんと名付けられた坂があります。夕方の時間この階段に座って、谷中銀座のアーチを見渡すと、それはそれはキレイな夕焼けが見ることができることから名付けられたのだそうです。

生地問屋からファッションの街へ 日暮里繊維街

日暮里繊維街

日暮里の名を広めた街の名所がもうひとつ!東口のロータリーを抜けて、日暮里駅前交差点を渡った先にある日暮里繊維街。ここから東へ伸びる日暮里中央通り沿いの約700mにわたって、服飾関連の専門店が連なります。元々は問屋街として卸売のお店が並んでいたそうですが、時代とともに小売にも対応するようになり、繊維素材を中心に革製品やボタン、アクセサリーを取り扱うお店が増えました。
そうした背景から、ファッションやものづくりを好む層の方々からの支持を受ける街として一躍有名になりました。
またそのコストパフォーマンスの良さも人気のひとつで、繊維街で購入できるファッションのことをニポカジと呼ぶそうです。

まとめ

西側には閑静な住宅街と寺町、夕焼けがキレイな老舗商店街。一方の東側は高層マンションに賑わう商店、問屋から始まった服飾専門店街と、線路を境に異なる文化が形成される街・日暮里。こうした出入口によって文化圏が異なる駅は他にも多くありますが、それは古くから鉄道が通り、駅としての歴史が長くあることからできるものだと思います。そうした駅の歴史を辿ることで、その駅のことをもっと深く知ることができますし、先人が創り上げてきた知恵や文化を勉強させてもらっています。
これからももっと駅のことを知りたい。その想いをより一層、日暮里駅を巡ったことで決意できたような気がしております。

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