新宿駅西口周辺 ―巨大な地下要塞と百貨店、家電もあれば風情も楽しめる街―

新宿駅西口周辺 ―巨大な地下要塞と百貨店、家電もあれば風情も楽しめる街―

東京都
2021.12.18 2022.07.15
SHINJUKU WEST GATE

日本最大のターミナル駅・新宿駅。言わずとしれた世界一のターミナル駅として有名ですが、乗り入れ路線の多さ、巨大だから故の導線の複雑さからダンジョン駅としても知られています。その中でもえきまえふぁんでは以前南口・新南口周辺をご紹介しましたが、こちらは橋上駅となっており比較的わかりやすい構造になっています。そのダンジョン駅を形成するひとつとなっているのが、今回ご紹介する新宿駅西口です。

JR側改札では東西自由通路が整備されたことにより、以前より利便性は高くなったものの、やはり地下構造の入り口のせいか、方向感覚が狂いそうになってしまいます。

そこで今回は新宿駅西口の攻略とともに、特徴を表すスポットも一挙ご紹介したいと思います。

地下を制するものは迷路を制す!張り巡らす地下通路を攻略

新宿駅西口地下通路

さぁ、ついにやってきてしまいました。改札を抜けるとそこはまさに「ダンジョン」。一度入ると迷路のように張り巡られた地下通路は抜けるのにも一苦労。。。
だけどご安心ください!今回はその新宿駅西口の攻略方法をご紹介します。

都庁・西新宿へ行きたい

JR新宿駅 西改札

まずJRからの場合は、ホーム池袋・中野寄りの階段を下り、西改札・東改札を出たら左へ進みましょう。通路案内板に緑色で「西口」と書かれていますので、それに従って進みます。

少し進むと、このように地上から一段下がったような、吹き抜け状のロータリー広場に差し掛かります。このロータリーの左右に沿うようにして、通路を直進します。

新宿駅から都庁へつながる地下通路

またさらに進むと、このような白を基調とした地下通路へと差し掛かります。こちらを真っ直ぐ進むと、東京都庁や西新宿のエリアへと行くことができます。

各線との乗換

新宿駅中央西改札

磨きのかかった地下迷宮と言っても過言ではない新宿駅西口ですが、そこに何があるのかさえ理解していれば大丈夫!こちらの記事に乗換方法をまとめましたので、あわせてチェックしてみてください!

立ち並ぶ百貨店は私鉄のターミナル駅だからこそ!

新宿駅西口といえば、やはり駅に堂々とそびえたつ2つの百貨店。先述のとおり京王・小田急がターミナルとしていることで、その名に相応しい双方の百貨店が駅を彩ります。

小田急百貨店

まずご紹介するのは「小田急百貨店 新宿店」。新宿駅界隈には小田急の商業施設が多くありますが(南口のミロードやフラッグスなど)、こちらは元祖となる他最大規模の施設となります。高さは地上14階と、西口界隈の商業施設では最も高いビルとなっています。1967年より営業してきたこのビルも、2020年に再開発計画が発表されました。現在の建物は建て替えとなるため、2022年10月2日を以て営業終了。2029年の完成を目標に、新たな商業オフィスビルに生まれ変わる予定。また本館の営業終了後は、一部の店舗をハルクに移設して営業を続けるそうです。

小田急百貨店の屋上

そんな小田急百貨店の屋上は、ODAKYUの看板と企業看板が並ぶ、芝生と遊具が印象的な憩いの場。

小田急ハルク

お次は小田急百貨店とペデストリアンデッキでつながる「ハルク」。こちらも小田急が運営する商業施設で、元々はこちらが本館ビルとして営業していました。3〜6階をビックカメラが占める他、一部を除いては「ハルクスポーツ」や「ハルクフード」など、ハルク独自の店舗展開をするのも印象的です。
小田急百貨店の営業が終了した後は、一部のテナントがこちらへ移転する予定だそうです。

京王百貨店

そして忘れてはいけない、新宿西口2大拠点のひとつ。京王線新宿駅としても機能する「京王百貨店」。小田急百貨店から少し南側に逸れた場所に位置し、ロータリーから甲州街道へ抜ける大通りに沿ってビルが伸びているのが印象的です。
京王百貨店では毎年1月に季節の催事として駅弁フェアが行われており、中でもこちらのフェアは規模も大きく例年多くの駅弁ファンで賑わうそうです。

京王百貨店の屋上

また屋上広場も広く、ガーデニング専門店と、毎年夏には「京王アサヒスカイビアガーデン」というビアガーデン&BBQ場として営業しています。

CMソングでお馴染み!アノ家電量販店のルーツ

まーるい緑の山手線♪真ん中通るは中央線〜

みなさんこんな歌詞のCMソングはご存知ですか?関東の方ならもうピンと来ているはずですが、その後に続く歌詞はそう。

新宿西口駅の前〜〜カメラはヨドバシカーメーラっ♪

ヨドバシカメラ

そんな歌もあるとおり、新宿駅西口と言ったらやはり家電量販店の大手「ヨドバシカメラ」です。

ヨドバシカメラ

今でこそ首都圏だけにとどまらず、関西圏などにも進出するヨドバシカメラですが、その総本店がこの新宿西口本店となります。本店というくらいですからさぞかし大きな建物かと思いきや、パッと見た感じはそんなに大きくなさそう・・・?もちろん、そんなことはありません。なんとこの新宿西口本店は、いくつもの建物ごとに売り場フロアが分かれており、京王百貨店前の大通りを挟んで向かい側の界隈に行くとヨドバシカメラが何個も立ち並ぶ姿を目の当たりにすることでしょう。その数なんと11個!目的の商品によって場所も違いますので、地図を見ながら探すと良いかと思います。

異風漂う路地にはレトロな街並みが!思い出横丁

思い出横丁

小田急百貨店のほうから地上へ出て右、大ガードのほうへ向かうと、歩道にはアーケードのある商店街が。どうやら金券ショップが連なる界隈のようです。

旧青梅街道寄りの思い出横丁

その横断歩道を右に見ると、旧青梅街道の標識と「思い出横丁」と書かれた小路が見えます。これはどうも面白そうな気配がします。

思い出横丁の中

こちらの思い出横丁は、なんと戦後直後から続く歴史ある商店街で、今やテーマパークのモニュメントなどでしか見なくなってしまった昭和レトロの雰囲気をリアルに残したスポットとなっています。元々は露天商が集まる界隈だったそうで、時代が流れ現在では焼き鳥やもつ煮の美味しそうな匂いを漂わせる居酒屋さんや、先述の金券ショップなどが立ち並ぶ商店街となっています。
昔懐かしい情景を楽しみたい方、昭和を知らなくとも時代背景を感じてみたい方などにぜひオススメしたいスポットです。

まとめ

改札口が地下に設けられていることから、ダンジョンと化している新宿駅西口を、独自の視点から解説してみましたが・・・少しはわかりやすくなりましたか??実際に行って考えながら考察はしてみましたが、ほんの少しでもお役に立てたら幸いです。
また、西口を拠点とする小田急・京王のターミナルに相応しく、そこに堂々とそびえ立つ2つの百貨店。小田急百貨店は建て替えとなりますが、またさらに進化したビルとなるのでしょう。
それらとともに街を支えてきたヨドバシカメラや思い出横丁も、近代化しつつある新宿においても、ぜひ残してほしい文化であることは間違いありません。

巨大ターミナル・新宿駅のそれぞれの個性を、ぜひ行って確かめてみてはいかがでしょうか。

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