日本国内第2位の人口を誇る神奈川県にあって、利用者数もダントツのトップに君臨する県内一のターミナル駅・横浜駅。乗り入れる鉄道事業者数においては日本一となる巨大駅ともなると、当然ながら駅前や周辺も栄えるわけですが、一体どのくらいの数や規模の商業施設があるのでしょうか。横浜駅を支え彩る商業施設をご紹介したいと思います。
ミナトヨコハマの象徴・東口
東口の駅ビルとしても機能しているルミネ横浜。ブランド自体が若年層の女性をターゲットにしていることもあり、トレンド感のあるショップや商品の多くが手頃な価格帯であることが特徴。レストランフロアもカフェレストランや和食など、女性が好みそうなお店が多く入っていました。
中央自由通路を東口方面に抜けると見えてくるのが地下街・ポルタ。
国道1号線や首都高の向こう側にあるそごうやスカイビルへの連絡も担う他、タクシー乗り場や崎陽軒本店ビル、きた東口・みなみ東口とも繋がるため、東口界隈の各方面を結ぶハブの役割を担います。
駅からポルタを抜けた先にあるそごう横浜店は、1985年の開業以来東口界隈の商業を担ってきた立役者。地上10階・地下3階の大きな売場で構成されますが、1階部分は東口バスターミナルとしても機能しているので、駅の一部と言っても過言ではないでしょう。
中でも10階・海と緑の食祭空間 ダイニングパーク横浜は、屋内とは思えない庭園のような雰囲気のレストランフロアとなっており、食事以外の楽しみ方もできるようになっています。
また屋上広場・太陽の広場にある芸術的なオブジェは、なんとあの大阪万博で有名な太陽の塔を造った芸術家・岡本太郎氏の作品。そう言われればどことなく太陽の塔と似ていますね。
そごうの隣にそびえる横浜スカイビルは、地上29階建ての高層ビル。
地下2階〜8階にマルイシティ横浜が入る他、1階部分に東口バスターミナルに隣接する横浜シティ・エア・ターミナル(YCAT)、14〜15階には横浜の港を一望できる温浴施設・スカイスパがあります。
15階以降の上層階はオフィスやサービス系のショップ、レストランなどが入ります。
新田間川と帷子川のほとりにあるショッピングモール・横浜ベイクォーター。駅からはポルタで連絡しているそごうに対して、川で隔てられている当施設はきた東口付近からデッキで接続。またそごうともかもめ橋で接続しています。女性向けのルミネ、百貨店のそごうに対して、当施設はユザワヤやカルディ、セリアなどチェーン展開を行う店舗が多く集まります。
新旧の共存、進化の止まらない西口
相鉄線の駅ビルとしても機能するジョイナス。西口界隈の至るところでその名を目にしますが、それもそのはず。相鉄線の駅舎やみなみ西口、髙島屋とバスターミナル下の地下街まで全てがジョイナスが占めており、総面積は言うまでもなく西口最大規模となります。メインの建物は地上8階、地下2階から構成され、屋上庭園となるジョイナスの森彫刻公園や夏季にはビアガーデンも開催されます。
前述のとおりジョイナスの核テナントとなる横浜髙島屋。階層もジョイナスとほぼ共通で、高級ブランド店や紳士服・婦人服売場など百貨店らしい構成となっています。
西口の駅ビルとなるJR横浜タワーの地上部1〜10階を占めるのがNEWoMan横浜。ルミネと同じくJR東日本が運営元となり、若年層をターゲットとしたルミネより上質な層を狙ったブランディングをするのがNEWoManとなるようです。
また屋上部には周辺の眺望を楽しめるうみそらデッキや、6階部分に珍しい植物が楽しめる庭園・NEWoMan Gardenなどの施設もあり、洗練された憩いの場を提供するあたりはNEWoMan新宿と共通であるようです。
同じくJR横浜タワー内に入るCIAL横浜(シァル)は、地下部分を担う施設。JR横浜タワーができる前まで駅ビルとして機能していた「横浜ステーションビル」にも入居していましたが、2011年に閉店した後に名称が復活という形となりました。以前は雑貨店やレディースファッション店も入っていましたが、現在は生鮮食品・惣菜売場やレストランなど、食がメインの構成となっています。
西口の北側に佇む白基調のシックな雰囲気が特徴的な横浜モアーズ。
実は半世紀に渡ってこの地で営業を続ける老舗で、1968年に横浜おかだやとして開業した後、1982年に横浜岡田屋モアーズにリニューアル。2008年の2回目のリニューアルで現在の形となった。カジュアルなお店が多いのと、元々別店舗で営業していた東急ハンズ、ハングリータイガーが入るなど、移転してきた店舗があるのも印象的。
みなみ西口からパルナード通りを進み、南幸橋を越えたところで見えてくるのが横浜ビブレ。かつては全国に店舗展開していたビブレですが、他の店舗は経営母体のイオンに変わるなどし、ビブレの名称が残るのは兵庫県の明石とこの横浜のみ。若年層をターゲットとしたお店が多く、上層階にはニトリやブックオフ、アニメイトなどの生活系・カルチャー系の店舗も富んでいます。
ビブレの横にはドン・キホーテ横浜西口店。前身はALiC日進という家電量販店がありましたが、現在はビルの名称として残るのみ。ALiC日進は現在では主流となっている家電量販店でホビー商品を売るスタイルの先駆者とも言われているそうです。
ちなみに現在駅周辺の家電量販店は、西口バスターミナル前にヨドバシカメラ、南幸橋の横にビックカメラがあります。
これからも続々と増える、周辺の商業施設
県内一の繁華街ということで、潤沢すぎるほどの商業施設がありながらも、まだまだ施設は増え続けるようです。西口にあるビブレの横では現在工事が進められ、2023年秋にイオンモール横浜西口(仮称)がオープンする予定です。今後も横浜駅界隈の発展に目が離せません。