幕張豊砂駅 ―イオンモールのための駅!?可能性も秘めた待望の新駅―

幕張豊砂駅 ―イオンモールのための駅!?可能性も秘めた待望の新駅―

千葉県
2023.03.19 2023.03.19
MAKUHARI-TOYOSUNA

2023年3月18日、JR東日本のダイヤ改正となる日、首都圏にまた新たな駅が産声を上げました。
その名は「幕張豊砂駅(まくはりとよすな)」。JR京葉線新習志野駅海浜幕張駅の間に設置された駅で、1990年に京葉線が東京駅まで全線開通して以来33年ぶりの新駅となります。
当サイトでも開業前からその動向を追ってきましたが、早速その全貌と周辺の様子をお伝えしたいと思います。

構想から30年、幕張新都心に現る待望の新駅

幕張豊砂駅 駅舎
駅舎は大きな三角屋根が特徴的な平屋建てのものとなっています。

2023年3月18日、満を持して開業した京葉線の新駅・幕張豊砂駅。開業初日は生憎の雨に見舞われましたが、翌日には雲ひとつない快晴となり、こちらも満を持してやってまいりました(笑)

京葉線としては1990年の全線開通以来初の新駅となりましたが、実は駅設置の構想自体はその頃から存在。当時開発が進んでいた幕張新都心のアクセスを海浜幕張駅が担っていましたが、さらなる利用者増加に備え、周辺自治体やJR東日本の間で協議が続けられるも、なかなか折り合いがつきませんでした。しかし時を経て、2013年にイオンモール幕張新都心が開業、2020年の東京オリンピック開催が計画を進展させることになり、2018年に基本協定書を締結。2020年に着工し、およそ3年での開業に至りました。

幕張豊砂駅 改札口

改札口は1箇所のみのシンプルな導線。イオンモール幕張新都心・ファミリーモールがすぐ目の前に見えます。

開業記念のフォトスポットと出発式パネル

改札口横には開業記念のフラワーオブジェが置かれ、フォトスポットとして開放されておりました。その横には出発式で使用されたと思わしきパネルも置かれていました。

改札口前の構内フロア

駅構内フロア

駅構内は平屋構造を生かしてなのか、陽の光が差し込む開放的で明るく、柱や壁面には木材が貼られ、温かみのある心地よい空間を生み出しています。

1番線 海浜幕張・蘇我方面ホーム
1番線 海浜幕張・蘇我方面ホーム
2番線 東京方面ホーム
2番線 東京方面ホーム

そして当駅最大の特徴と言えるのが、上下線で階層が分かれるホーム。上り東京方面は高架線、下り蘇我方面は地上線の2階層構造となっています。これは当駅横に隣接する京葉線の車両基地・京葉車両センターから新習志野駅への引き込み線が高架線となっており、下り線は引き込み線を交差するために地上へ一旦下りてアンダーパスしていることから、このような構造となりました。

受け入れ準備万端!駅前に整備されたコンテンツ

乗用車・タクシー用ロータリー

改札を出ると、イオンモールの建物の手前に大きなロータリーが広がります。こちらは乗用車とタクシー用のロータリーのようですが、ここまで広いのも珍しいのではないでしょうか。

バス専用ロータリー

その奥イオンモール側にはバスロータリー。ここには元々イオンモールのバスロータリーがありましたが、駅設置に伴う工事でしばらくの間閉鎖・移転となっていました。駅開業によってこちらも満を持して復活となりました。

幕張豊砂駅バス停

バス停名も「幕張豊砂駅」に改称となったようですが、元々の「イオンモール幕張新都心ファミリーモール」も副名称として残ったようです。

ファミリーモールの2階部分へと繋がるエスカレーターも整備されました。

道路を挟んで向かい側の歩道上では、市が運営する時間貸しの駐輪場も設置。

その横にはレンタサイクル・ハローサイクリングのポートも設置されました。周辺にも多くのポートがありますが、こちらでは電動自転車の充電も可能となるようです。

駅横の工事柵

駅のすぐ横にはまだ工事用の柵が張られており、中では引き続き工事が行われているようです。付近のパース画像などを見る限り、また何かしらの建物が設置されるようです。

お買い物の街と、桜の楽園

幕張豊砂駅周辺は住宅等が一切なく、駅前には前述の通りイオンモール幕張新都心が隣接しています。当店は全国に展開するイオンモール中でも最大規模を誇り、4つの建物・エリアから構成され、広さは約12万㎡にも及びます。イオンモールも当駅の設置要請に深く関与しているため、幕張豊砂駅はまさにイオンモールのために設置された駅と言っても過言ではないでしょう。

さらにイオンモールに隣接する商業施設、会員型ストアのパイオニア・コストコ幕張倉庫店。こちらもコストコとしては売り場面積は最大。首都圏初の倉庫店となります。

また駅の東京寄りには、春になると幻想的な空間を作り出す素敵スポットが。それがこちらのさくら広場32,000㎡の敷地内に2メートル四方で桜の木が505本も植えられており、桜の季節になると一面が鮮やかなピンク色に埋め尽くされる名所となっています。

イオンモールの情報や、その他のみどころはこちらのページで詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください!

さらなる便利の可能性を秘めた地、今後の動向について

京葉車両センター

当駅の駅舎は、今回イオンモールのある南側・豊砂地区にのみ設置されましたが、その反対の北側・浜田地区の方角は京葉線の車両基地・京葉車両センターの敷地があり、駅舎は設置されていません。しかしこの浜田地区には当駅のさらなる需要を見込める施設が存在しているのです。

それがこちらの千葉県警察千葉運転免許センター。直線距離にすると当駅からは600mほどの場所にありますが、前述の通りその間には車両基地があることと、それを越えられるような跨線橋や道路などはなく、徒歩で行く場合は遠回りを強いられることになります。当施設へは現在幕張本郷駅海浜幕張駅からバスが発着しており、現状でも利便性はこちらのほうが優位に立つことになります。

幕張豊砂駅の北側・自由通路の出口が設置されると思われる場所
自由通路の出口が設置されると思われる場所

浜田地区は免許センターだけでなく、高層マンションなどが立ち並ぶ住宅街。需要は大いに見込めるはずで、実はちゃんと浜田地区の利便性も考えた計画が存在します。それは幕張豊砂駅付近から、京葉車両センターの下に地下通路を掘って、浜田方面を繋ぐというもの。しかし現時点では工事などがされる気配もなく、計画としてある。という段階だそうです。

まとめ

設置要請がされてから30年超。周辺地域の発展から念願の開業となった幕張豊砂駅。イオンモールやコストコと言った最強のポテンシャルを持つのはもちろんですが、そのまた先にも確かな可能性を秘める駅なのは間違いないでしょう。

幕張豊砂駅の歴史はまだ始まったばかり。ここからどんな発展を見せるのかが、今から非常に楽しみですね!

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