川崎駅・京急川崎駅 ―神奈川県第2の都市の表と裏―

川崎駅・京急川崎駅 ―神奈川県第2の都市の表と裏―

神奈川県
2022.10.06 2023.05.26
KAWASAKI / KEIKYU-KAWASAKI

神奈川県の北東部に位置し、東京都にも隣接する川崎市。その中心であり、市内一の繁華街となるのが川崎駅です。JRにおいては東京や横浜方面を結ぶ東海道線京浜東北線と、当駅を起点とし、市の大動脈を担う南武線が乗り入れます。
その一方でJR川崎駅から東に300mほど離れた場所に京急川崎駅があり、こちらはJRと京浜間で競合する京急本線と支線である大師線が乗り入れます。
今回はそんな県境の街・川崎の中心を巡っていきたいと思います。

街を二分するターミナル・JR川崎駅

川崎駅中央改札
中央東口
中央北改札内フロア
アトレ川崎 改札内
北口通路 北口東
北口通路
ザルツブルクの鐘
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JR川崎駅は3線が乗り入れるターミナル駅ということで、駅ビル・アトレ川崎を擁し、駅構内には東西を結ぶコンコースを有します。通路を挟むように2つの改札が設置されています。
元々は横浜寄りの中央南改札1箇所のみで改札業務を行っていましたが、2017年に東京寄りの中央北改札、その翌年・2018年にはアトレ川崎と直結するアトレ改札北改札北口自由通路が供用開始され、計4箇所の改札口が設けられています。
また中央通路と北口通路はいずれも駅の東西を結んでおり、川崎駅自体の拠点も東口西口の2箇所に分けられます。さらに東口が川崎区西口が幸区となっており、JRの線路上が区境となり街も二分化されています。

川崎駅東口
川崎駅東口 交通広場
川崎駅東口バスターミナル 空島
川崎駅東口バスターミナル 海島
川崎駅東口タクシー乗り場
坂本九記念碑
新川通り
新川通り
市役所通り
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東口は駅ビル・アトレ川崎と接続し、古くから街の中心として機能しており、市内一の繁華街となっています。バスターミナルや周辺の施設などへは地下街・アゼリアが担い、駅の入口に地下への大きな階段とエスカレーターが堂々と鎮座します。
バスターミナルは東京寄り(駅から見て左)の空島、横浜寄り(駅から見て右)の海島と、奥の駅前通り沿いのバス停を中心に発着します。路線はそれぞれ経由する大通り(空島=市役所通り経由、海島=新川通り経由)で振り分けられています。

川崎駅西口
川崎駅ラゾーナ広場バスターミナル
ラゾーナ川崎プラザ デッキ
北口からミューザ方面を望む
北口から東京方面を望む
中央西口からミューザへと続くデッキ
西口通り
ミューザ通り
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一方の西口は、駅と直結するショッピングモール・ラゾーナ川崎プラザを中心に、ミューザ川崎JR川崎タワーなどの高層ビルも立ち並びます。元々は繁華街だった東口とは対象的に、東芝や明治製菓の工場などが立ち並ぶ工業地帯でしたが、これらが撤退した後に2000年代に大規模な再開発(※1)が行われ、現在のような街に生まれ変わったことで、東口とともに商業の一端を担っています。
バス乗り場は横浜寄りの西口バスターミナルと、ラゾーナ川崎と隣接するラゾーナ広場の2箇所から構成されています。

(※1)=現在明治製菓の跡地がソリッドスクエア、東芝の跡地がラゾーナとなっている。

もう一つの川崎駅・京急川崎駅

京急川崎駅
京急川崎駅 西側
京急川崎駅構内
京急川崎駅からダイスを見る
京急川崎駅付近
京急川崎駅付近の遊歩道
川崎駅前東交差点
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JRの東口を出るとバスターミナルの上に高架線が見えますが、ここは京急本線の線路となっており、東口から200mほど北東に進むと京急川崎駅が見えてきます。その名の通り京急の駅としてJRとは別の場所に駅舎を構えています。駅舎は京急本線の高架下に中央改札と西口改札の2箇所があり、中央改札そばの地上ホームからは当駅から川崎大師駅小島新田駅結ぶ大師線が発着します。
駅の立地は外れにあるものの、東口の繁華街から近く、ダイスやモアーズ、銀柳街などがあり、アゼリアとも接続しています。
また前述の通りJR川崎駅とは別の駅となるため、連絡運輸も行われていません。両駅間での乗換にはアゼリア経由もしくは北口経由のいずれかとなります。最長距離は西口バスターミナルで徒歩およそ10分ほど要します。JRやラゾーナからの乗換は北口経由が便利です。

市内一の繁華街を盛り立てる商業施設

アトレ川崎
ラゾーナ川崎プラザ
アゼリア
川崎ルフロン
川崎DICE(ダイス)
川崎モアーズ
ラ チッタデッラ
ミューザ川崎
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東口は川崎市一の繁華街ということで、溢れんばかりの商業施設が立ち並びますが、中でも駅ビル・アトレや、地下街・アゼリア。街を代表する施設でもあるルフロンラ・チッタデッラダイス。古参の川崎モアーズに新参勢のゼロゲートなどバラエティに富んでいます。
一方の西口は元々東芝の工場が駅前にありましたが、その跡地を利用して造られたラゾーナ川崎プラザ、ミューザ川崎など、近年の再開発によって賑わいを見せるようになりました。

最先端を学べる科学館と、駅前の水族館

ラゾーナの隣に建つオフィスビルのような建物は東芝未来科学館。その名の通りあの有名な電機メーカー・東芝が運営する博物館で、「人と科学のふれあい」をコンセプトに、当社の歴史や製品の記念すべき一号機の展示、環境・エネルギーや先端技術などを体験、学習できる施設となっています。当館はここから2kmほど北にある、東芝小向工場内に併設していた東芝科学館を前身としており、2013年にそちらが閉館した後、2014年に移転という形でオープンしました。

カワスイ 川崎水族館

カワスイ 川崎水族館はルフロンの9〜10階フロアにある水族館で、駅前の商業施設内の水族館としては日本初となります。「世界の美しい水辺」をテーマに、近くを流れる多摩川をはじめ、世界の熱帯雨林などに生息する生き物などを展示しています。また館内は昼と夜で違う見え方をするのだとか・・・?

元市民がお伝えする、川崎駅周辺の注目ポイント

川崎仲見世通り

川崎駅周辺の街の様子をお伝えしてきましたが、ここでは川崎駅周辺を知る上でぜひ知ってほしいポイントを、元市民としてお伝えさせていただきたいと思います。
この記事を読む人の中でも、川崎駅のことをよく知る方や、過去にニュースなどで知った方もいらっしゃるかと思いますが、川崎駅周辺は残念ながら治安の悪さも注目されてしまう街のひとつでもあります。
その理由として、東口の銀柳街以東のエリアには飲み屋街や風俗街も多いことから、ニュースなどでも度々事件が多く取り上げられるなど、街のイメージを低下させていることも事実です。過去にはやはり悲しい事件なども起きていますが、昔から地域に文化として根付いてしまっている側面があり、リカバリーするにも厳しいのが現状です。

そのため川崎駅を初めて利用する方、これから住もうとしている方は、銀柳街、ラ・チッタデッラからさらに東のエリアは治安が良くない。ということだけでも知っておいておくと良いでしょう。
また小さなお子さん連れの家族や、未成年の方たちは、それらのエリアには近づかない。行政機関や金融機関もこのエリアにあるため、なかなか難しくはありますが、これらの利用以外では近づかないのがベターでしょう。

まとめ

最後にまとめて治安などのお話をさせていただきましたが、そこはまず現実としてありつつも、駅前のエリアはやはり繁華街らしい活気あふれる街であることは間違いないですし、東口だけでなく西口のエリアも含めて素晴らしい街づくりがされているのも事実です。
川崎を離れて10年以上経ちますが、改札口が増えたり、バスターミナルや知ってる商業施設もリニューアルされていたりと、街自体もちゃんと進化しています。

人と同じく街もいいところもあれば、悪いところもある。それを踏まえてこの川崎駅の魅力を知っていただけたら幸いです。

 

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