デスクワークもエキナカの時代 ブース型オフィスを使ってみた

デスクワークもエキナカの時代 ブース型オフィスを使ってみた

クローズアップ
2022.05.15 2022.05.15
EKIMAG

仕事は職場でするもの。
そう考えられてきた私たち日本人の労働環境ですが、2020年新型コロナウィルス感染症の蔓延によって外出も制限。ついにはテレワークという文化が浸透し、これまで当たり前とされていたものが一気に変わっていきました。そんな中でこのところよく駅構内では、公衆電話BOXのようなものを目にするようになりました。それが今回ご紹介する「ブース型オフィス」。大人1人が入れる個室型のボックスで、室内ではデスクワークやWEB会議ができるとのこと。その中身は一体どうなっているのか。本職Webデザイナーの筆者がほんの少しだけ使ってみた感想をレポートしていきたいと思います!

首都圏の駅改札内に増殖する個室ブース

今回利用させていただいたのは、JR東日本が展開しているSTATION BOOTH。首都圏のJR駅を中心に、改札内外はもちろん関連施設などに続々設置が進められています。

ブース横には現在の状況を示すランプやディスプレイが。右上の「空」の文字が点灯していれば、そのブースは使用可能となります。入室の手続きはディスプレイから行いますが、会員か非会員を選択します。筆者も会員登録はしていたのですが、情報を出すのに手間取りそうだったので今回は非会員を選択。その後使用時間と料金の選択をし、下部のカードリーダーより交通系ICカードで支払いを済ませると、ブースの扉が開きます。一定時間を過ぎると扉が閉まりますので、その間に入室しましょう。入室前に扉が閉まってしまっても、カードリーダーで再度ICカードを読ませれば扉が再び開きます。

利用方法を詳しく見る

モニターまで備える快適な自分専用空間

ブースの中は広さは当然ながらないものの、PCで作業するには十分すぎるくらいの設備と環境が整っています。
チェアはこの広さなので回転のみですが、リクライニング機能も備わっています。
デスク周りには照明やコンセント、USBポートはもちろんモニター(HDMIケーブル)までもが揃っています。筆者も職業柄デュアルディスプレイを多用するのでかなり嬉しい設備です。なぜかリングライトもあったのですが、これはYoutuberの緊急ライブ配信かなんかでしょうか・・・?
また空調設備も万全で、パネルにて温度調節も可能になっています。ブースでありながらも快適な状態で作業できるので大変ありがたいですね。
設備の利用方法や注意事項などは壁面に貼ってありますので、しっかりと読んでから使用しましょう。

使ってみての所感と気になる料金

今回は成田エクスプレスを利用するのに、発着まで30分ほど時間が余ってしまい、急遽利用することにしたため15分ほどの利用でしたが、こういった利用する特急列車や新幹線乗車のスキマ時間の活用には超最適だと思いました。新幹線の中でも作業はできるのですが、その前に少しだけ・・・ってことは、多忙な日々を過ごすビジネスマンにはよくあること。そんな需要にもしっかりと応えていると思いますし、何よりテレワークが世間的に広まったことで、こういった働き方にも十分適用できる仕組みではないかと思います。

そして気になるブースの利用料は、1人用のブースで275円/15分。それ以降の延長は15分ごとに課金され、1時間利用した場合は1,100円となります。お手頃なコワーキングスペースですと、1日1,500円前後で利用できるところも多いので、そう考えると少し割高かもしれませんね。長時間ガッツリ利用するというよりは、やはりスキマ時間を使っての短時間利用が最適だと思います。

STATION BOOTHについて詳しく見る

まとめ

駅ナカでオフィスワークを可能とした、2020年代を代表する資源となりうるであろうブース型オフィス。価格設定上長時間の利用に不向きなのが少し残念ではありますが、作業するのに十分すぎる設備は、デスクワーカーには大変ありがたい存在であるでしょう。また予約無しでICカードで利用できる手軽さ、スキマ時間の有効活用メリットなど、今後もその需要を活かして増殖を続けることでしょう。筆者も取材時の編集作業などで使えないかな?と、いろいろ模索していきたいなと思います。

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